薫物の種類

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香道で一般的なのは江戸基準。平安時代の量感を再現したい場合は平安推定を選択。
原典の量は数百グラム単位になることが多いため、1/10程度がおすすめです。
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i 配合の内訳

原料 古典単位 グラム換算 原料費
i 本ツールは平安時代の薫物レシピを学ぶための参考ツールです。レシピは『薫集類抄』に記された複数のバージョンを参考に再構成しています。古典文献では同じ薫物名でも調合者によって配合が異なる場合があり、本ツールに掲載のレシピも一例です。原料価格は現代の参考価格で、甲香などの原料は現代では入手困難なため、代用品の使用が一般的です。

六種の薫物(むくさのたきもの)とは

六種の薫物は、平安時代に確立された練香(ねりこう)の代表的な6つの調合です。梅花(ばいか)・荷葉(かよう)・侍従(じじゅう)・菊花(きっか)・落葉(らくよう)・黒方(くろぼう)の6種類があり、それぞれ春・夏・秋・冬の季節と、四季を通じて使える祝賀の香りに対応しています。

これらの調合は『薫集類抄(くんしゅうるいしょう)』という平安時代末期に成立したとされる薫物レシピ集に記されています。同書には平安時代の貴族たち(藤原公任・源博雅・宇多天皇・八条宮など)の調合が複数収録されており、同じ薫物名でも作る人によって配合が異なります。

源氏物語の「梅枝(うめがえ)」の巻には、明石の姫君の入内に向けて、源氏の君を中心に紫の上・朝顔・花散里・明石の御方が薫物合わせ(くんもつあわせ)をする場面が描かれており、平安貴族文化における薫物の重要性をうかがい知ることができます。

古典単位の換算(尺貫法)

薫集類抄の量は尺貫法に基づいて記されています。本ツールでは2つの換算基準を用意しています。

古典単位 江戸時代基準 平安時代推定
1両(りょう) 37.5g 14.2g
1分(ぶ)= 1/4両 9.375g 3.55g
1朱(しゅ)= 1/4分 2.34g 0.89g
1匁(もんめ) 3.75g 1.42g

江戸時代基準は、貨幣・度量衡が安定した江戸期の値で、香道の入門書や香木屋で一般的に使われる換算です。平安時代推定は、当時の唐尺基準で1両を約14.2gとする歴史学的な推定値です。当時の貴族が実際に作った量に近づけたい場合は平安推定を、現代の香道として再現する場合は江戸基準を選んでください。

各薫物の季節と文化的背景

梅花(ばいか)— 春
梅の花咲く春の薫物。源氏物語『梅枝』の巻でも代表的な薫物として登場します。沈香に丁子・甲香・甘松・貝香・白檀・安息香・龍脳を配合し、華やかで甘い香り立ちが特徴です。
荷葉(かよう)— 夏
蓮の葉の香りを表現した夏の薫物。「荷」は蓮(はす)を意味します。涼しげで爽やかな香り立ちで、汗ばむ夏の暑さを忘れさせる清涼感ある薫物として愛されました。
侍従(じじゅう)— 秋(恋の香)
秋の夜長に焚く艶やかな薫物。源氏物語にも登場し「恋しき人の香」とも呼ばれます。深く艶のある香りで、平安貴族の恋文に添えられたり、寝所に焚き染めたりするのに使われました。
菊花(きっか)— 秋
重陽の節句(旧暦9月9日)に合わせる清楚な薫物。菊の凛とした上品な香りを表現し、長寿や厄除けの意味も込められた縁起の良い薫物です。
落葉(らくよう)— 冬
初冬の落ち葉を踏みしめる時の、渋く温かい香りを表現した薫物。秋から冬への移ろいを楽しむための、深い味わいのある香りです。
黒方(くろぼう)— 四季通用・祝賀
六種の薫物の中で最も重厚で格式高い薫物。四季を通じて使え、冠婚葬祭や祝賀の席にも用いられました。沈香と丁子を多めに配合し、威厳のある荘厳な香りを生み出します。

よくある質問

Q. 六種の薫物(むくさのたきもの)とは何ですか?
六種の薫物は、平安時代の練香(ねりこう)の代表的な6つの調合のことで、『薫集類抄(くんしゅうるいしょう)』という書物に複数のレシピが記されています。梅花(春)・荷葉(夏)・侍従(秋・恋)・菊花(秋)・落葉(冬)・黒方(四季通用・祝賀)の6種類があり、源氏物語「梅枝」の巻にも登場します。
Q. 古典単位(両・分・朱)はどう換算しますか?
本ツールでは2つの換算基準を用意しています。①江戸時代基準(1両=37.5g):一般的な香道での換算。②平安時代推定(1両=14.2g):当時の度量衡を歴史学的に推定した値。1両 = 4分 = 16朱の関係は両基準で同じです。文献によって扱う基準が異なるため、ツール上で切り替えられるようにしています。
Q. 甲香(こうこう)とは何ですか?
甲香は、巻貝(アカニシ・ナガニシなど)の蓋を粉末にした動物性香料で、薫物の重要な保留剤として用いられました。それ自体に強い香りはなく、他の香料の香りを長く留める働きがあります。本ツールでは現代では入手困難なためカスタム原料として表示し、別途貝香(かいこう)で代用することも一般的です。
Q. バッチサイズとは何ですか?
バッチサイズは、原典の量を1としたときの作る量の比率です。原典通りの量だと数百グラム単位の大量レシピになることが多いため、家庭で楽しむには1/10〜1/4のバッチが現実的です。本ツールでは1/10・1/4・1/2・原寸・カスタム倍率から選べ、各原料のグラム数が自動的に再計算されます。
Q. 実際にこのレシピで作れますか?
本ツールに収録しているレシピは『薫集類抄』に基づくものですが、現代では一部の原料(甲香・古典的な貝香)が入手困難です。代用品(貝香での代用、香源・薫物屋香楽などの市販原料での代用)を使用するか、原典に近い素材を選んで作成してください。蜂蜜と練り合わせ、丸薬状に成形し、最低3ヶ月以上熟成させると平安貴族の香りに近づきます。
Q. 入力したデータは保存されますか?
いいえ、すべての処理はお使いのブラウザ内で完結するため、入力したデータが外部サーバーに送信・保存されることはありません。
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